派遣で5年、工場で勤務した私が選ぶ工場勤務でキツかった事



 

今回はこれから工場で働こうと思っている人に向けて、5年間工場で働いた経験のある私が感じた、きつかった事をランキング形式で発表してみたいと思います。

 

工場の仕事?ライン作業?そんなの楽勝でしょう、と思われる人もいるかもしれませんが、体験してみないと分からないライン作業ならではのキツさがあるんですね。

 

私は組み立て課に所属していましたので組み立て課の私が感じた事となりますが、もしよければぜひ参考にしてみて下さい。

 

 

第3位 仕事になれるまで

 

 

当たり前の事かもしれませんが、まずはここを乗り越えられるかどうかが一番のポイントとなります。

工場では派遣の人がしょっちゅう辞めていくのですが、大体の人は最初でつまづいて辞めてしまう人がとても多いんです。

というのも想像していたよりも仕事が全然キツイんですね。

辞めて行く人達はみんなここまでキツイとは思ってなかったはずです。

正直、私も工場の仕事をちょっと舐めてました。

 

私は体力や器用さには結構自信がありましたが、2ヶ月経っても全然ラインのスピードについていけませんでした。

それに体がめちゃくちゃ痛いんですね。

指がちゃんと曲がらなくなって変な動きをしてしまうバネ指という疾患にもなりました。

配属される部署や任される行程によっても変わってくるかと思いますが、組み立て課に配属が決まった際はちょっと覚悟しておいた方がいいかもしれません。

逆に言えばここさえ乗り切ってしまえば後は全然違う事を考えながらでも体が勝手に動きます。

ビビらせてしまったら申し訳ないですが、毎日やっていると必ず間に合うようになるタイミングが来ますので、ぜひ修行だと思って頑張ってみて下さい。笑

 

 

第2位 前の行程の社員さんが遅れてくる

 

 

私が1年間やっていた行程に新しく入ってきた社員さんが入る事になったので、私はまた別の行程を任される事になりました。

一応1年間ライン作業の経験をしたからか、初めての仕事でも1週間程でできるようになりました。

ただやはり体は慣れないので体の痛みとの戦いはありました。

行程に配属されたら最初の内は必ず身体の痛みはあると思っておいた方がいいです。

そして、最初の内はもちろん作業遅れもしょっちゅうしてました。

ですが、2ヶ月もすると体も慣れてきて作業も余裕で間に合うようになってくるんですね。

 

そして、その行程の仕事がだいぶ慣れたタイミングぐらいで私の前の行程にベテランの社員さんが入る事になりました。

そのベテランの社員さんいわく、その行程は少し前までやっていた行程だったらしく余裕でできるとの事でした。

 



 

ところがその人はそこから丸々1年間ずっと間に合いませんでした。

作業遅れをしたら呼び出しヒモを引っ張って外回りの社員さんに手伝ってもらうか、どうしようもない時はラインを止めるという決まりがあるのですが、プライドがあるからか作業遅れの呼び出しを絶対にしないんです。

そうなると私はどんどん後ろに下がっていって作業スペースも狭くなってくるんですね。

私の行程にはボルトをある一定の位置までに閉めなければライン自体がストップしてしまう作業忘れ防止のFPという装置が付いていたのですが、前の社員さんが遅れすぎて私の行程のFP装置でラインがストップしてしまうといった事が毎日ありました。

私の行程のFPで止まっている間に前の社員さんは前の方まで上がって行き、そこから私が猛ダッシュで作業をして定位置まで上がれたと思ったらまた前の社員さんが遅れてきて私の行程のFPで止まる、このエンドレスでした。笑

私の行程で止まっているので事情を知らない周りのみんなは私が作業に間に合わなくてラインを止めていると思って勘違いしていたんです。

外回りの社員さんがやってきて私に対して遅れ?と言ってくるんですね。

前の社員さんが遅れてくるせいで自分が仕事できないやつみたいに思われるのがすごく嫌で、前の社員さんに対してものすごく怒りが沸いてくるんです。

私も文句を言ってしまい何度かぶつかってしまった事もありました。

 

今となっては笑い話ですが、1年間毎日こんな感じでしたので当時はかなりこたえてました。

 

 

第1位 横で毎日イライラされる

 

 

私の横の行程の人が毎日イライラしてよく物に当たったりしていました。

私もその人の気持ちがすごく分かりましたのでよく愚痴を聞いたりしていたんですが、毎日毎日横でイライラして大きい物音を立てられたりしていると気も使いますし、段々こっちまでイライラしてくるんですね。

人のイライラっていうのは本当に伝染するんですよ。

そして、これが半年、1年と続くと、もう毎日毎日いい加減にしてくれ!とこっちも爆発しそうになります。

私も前の行程の社員さんが遅れてきてイライラする毎日を送っていて辛かったのですが、それよりもイライラしている人に気を使いながら仕事する毎日よりの方がはるかに辛いんです。

 

そして、気が付きました。

私がイライラしていた時も周りの人達はこんなに嫌な思いをしていたのかと。

そして、猛烈に反省しました。

 

私もよく隣の行程の人に愚痴をこぼしてました。

私をなだめたりずっと気を使ってくれていたと思います。

ですが、その人はある時「もういい!もうたくさんだ!」と言って仕事を辞めていってしまったんです。

その時私は、この仕事がキツイからもう嫌になってしまったのかなぁ?それか他によっぽど嫌な事でもあったのかなぁ?とか思っていましたが、原因は私のイライラだったんです。

それは私が逆の立場になった時に初めて気付きました。

私も毎日横の人がイライラしている事に段々嫌気がさしてきて、毎日の気遣いで私の精神にも限界が来てしまいました。

ギリギリまで耐えたと思いますが、これ以上は無理だとの判断をして次の契約の更新はしませんでした。

ちょっと伝わりにくいかもしれませんが、毎日約9時間、イライラしている人を1メートル横の距離で感じていると頭がおかしくなりそうになります。

次の更新の時には絶対に辞めてやる!と思いながら毎日仕事をしていました。

 

 

以上が私のキツかった事3位から1位となります。

 

最後の話は書いていて昔話に出てきそうな話だなと思いましたが、これは私の工場生活の中でも一番勉強になった出来事でした。

私が精神的に成長する為に必要な事だったので私の前の行程の作業遅れしまくる社員さんにも今となっては感謝してるんです。

 

そして、私のイライラのせいで辞めてしまった人、本当にごめんなさい。

もしまた出会える機会があったら心から謝りたいです。

 

人は肉体的な苦痛よりも精神的な苦痛の方がキツイと感じるんですね。

ただその経験によって人は成長できると知りました。

本当に人生は修行ですね。

 

 

車の製造工場の仕事はなかなかきつかったですが、この体験をした事により今ではどんな仕事でもできる気がします。

 

そして、今回はキツイ事ばかりにフォーカスして書いてきましたが、もちろん楽しい事もたくさんあります。

 

シーズンになると毎週職場の仲間と釣りに出掛けたり、夜勤終わりにボーリングに行って身体がバキバキになったり、みんなでバーベキューしたり、楽しい思い出の方が多いです。

 

こっちが必死になって仕事をしているのに釣りの話をしてくる組長やふざけてくる社員さんもいます。

作業忘れしたらどうするんだって感じですが、とにかくめちゃくちゃいい雰囲気の中で仕事をさせてもらいました。

 

私の経験が参考になるかどうか分かりませんが、これから工場で働こうと考えているのであれば、辛い事よりも楽しい事に焦点をあててぜひ楽しい工場ライフを送って下さいね。